性感染症
性感染症
性感染症とは、性行為によって感染する病気の総称です。
注意点を先に記します。
以上のことから、感染した本人も知らないままに他人に感染させてしまうことがあります。感染したまま放置しておくと、不妊や流産、早産の原因となったり、様々な合併症を引き起こすことがあります。妊婦に感染した場合、胎児や産まれた赤ちゃんへ感染が広がってしまうこともあり注意が必要です。
一度感染し、治ったとしても再度感染することもあるため、ご自身やパートナーの気になる症状や異変があれば早めに受診されることをおすすめします。
よく見られる性感染症です。男性は排尿するときの痛みや尿道のむずがゆさが出現し、女性はおりものが増えて腹痛を起こすことがありますが、症状が無いことも多いとされています。性行動の多様化から男女とも咽頭感染も増加傾向です。放置すると不妊に繋がることもあるため、早期に発見し治療することが重要になります。
よく見られる性感染症です。男性は排尿の際に強い痛みや、膿が出ることがあります。女性はおりものが多くなるものの、自覚症状はありません。こちらも性行動の多様化から男女とも咽頭感染が増加しております。放置すると不妊につながることもあるため、早期に発見し治療することが重要になります。
クラミジアや淋菌が原因ではない尿道炎のことをいいます。マイコプラズマやウレアプラズマという細菌が原因とされています。症状としてはクラミジア感染症と同じような排尿時の違和感やおりものの増加ですが、症状が軽度のことも多いとされています。
粘膜や皮膚の小さな傷から梅毒トレポネーマという細菌が感染し発症する性感染症で、近年増加傾向です。感染後の経過した期間によって症状が変化します。適切な抗菌薬治療が行われれば第3、4期にまで進行することはほとんどありませんが、早期の診断、治療が重要になります。
第1期 感染から1か月程度経過
性器に痛みや痒みを伴わないしこりや腫瘍ができます。鼠蹊部のリンパ節が腫れることがありますが、こちらも痛みは伴いません。いずれの症状も自然に改善することがあります。
第2期 感染から3か月程度経過
全身に梅毒トレポネーマが広がり、バラ疹と呼ばれる小さな赤い発疹が手足や体に多数出現します。こちらも自然に改善することがあります。
第3期 感染から3年程度経過
皮膚、骨、筋肉などにゴム腫と呼ばれる硬いゴムのようなしこりが出現します。
第4期 感染してから10年程度経過
神経や血管にまで広がり、さまざまな症状を引き起こします。
男女とも性器に小さな水ぶくれが多数でき、痛みとかゆみを伴います。ヘルペスウイルスに一度感染すると、その後はウイルスを死滅させることができず神経に潜伏します。そのため健康な時は免疫力でウイルスは抑えられていますが、免疫力が低下すると再発することがあります。症状がある時の治療薬はもちろんございますが、再発を繰り返す場合も珍しくありません。再発の前兆としてチクチク・ヒリヒリするような違和感や痛みを感じることがあり、その際には予防的に治療することもあります。また、再発の頻度が高い方には、再発を抑制する治療が適応となることもあります。
ヒトパピローマウイルスに感染することで発症し、性器や肛門のまわりにイボができます。痛みやかゆみなどの自覚症状がない場合が多く気付かれにくいのですが、放置しておくと徐々に大きくなってきますので、早期治療が重要となります。軟膏(ベセルナクリーム)が保険適応となっており、軟膏で治療効果が不良の場合や腫瘤が大きい場合、局所麻酔下に電気メスで切除、焼灼することもあります。
トリコモナス原虫の感染によって発症します。女性の場合、外陰部にかゆみや灼熱感があったり、おりものが増えたり悪臭を伴うようになります。男性の場合は排尿時に軽い痛みがある程度で、感染に気づかない場合が多いとされています。性行為だけでなく、下着、タオル、便器、浴槽などからも感染の可能性があるため注意が必要です。
まず1番大切なのは、コンドームの正しい着用です。口腔、性器、肛門などの粘膜や体液の接触を避けることができます。しかし、完全ではありません。どれだけ注意しても感染のリスクはゼロではありません。症状の有無や程度、潜伏期間なども状況によってさまざまです。
性感染症は、早期に適切な治療を行えば治ることが多い病気です。