小児の泌尿器疾患
小児の泌尿器疾患
多くのお子様は、おちんちんや睾丸のあたりが痛かったり辛かったりしても、うまく言い出せなかったり、場合によっては隠そうとすることもあります。何となくそのあたりを気にしていたり、いつもと違う様子があった際には、ぜひ一度ご相談ください。
お子様の患者様で良くみられる症状です。
陰茎先端の亀頭部が包皮で被われている状態をいいます。幼少期は通常この状態ですが、成長とともに包皮と亀頭が徐々にはがれていきます。
特に症状がない場合、治療の必要はありませんが、包皮が赤く腫れて痛みがでる亀頭包皮炎や、尿がスムーズに出ずに包皮が膨らむ状態の場合には治療が必要となります。
小学校入学後も月に何回かおねしょをしてしまう場合は夜尿症が考えられます。成長とともに自然に改善することも多いですが、なかなか改善しない場合は、まずは生活指導と行動療法を行います。規則正しい生活をすること、就寝前の水分摂取を控えることなどが効果的と言われています。それでも改善しない場合は、薬物療法を検討します。
精巣(睾丸)は胎生期にお腹の中で発生して、その後陰嚢内に下降していきますが、その途中で停まってしまう状態が停留精巣です。不妊や精巣捻転、精巣腫瘍のリスクがあがるため、治療を要します。
陰嚢の中に水がたまり膨れた状態になる病気です。基本的に痛みを伴いません。
乳児期に多くみられますが1歳ごろまでに自然に治癒することが多いです。
睾丸の急激なねじれにより睾丸の血流が障害される病気です。思春期前後の青少年に多く、寝ているときや早朝に、急な睾丸の痛みや腫れなどを訴えた場合は特に疑われます。
放置すれば睾丸の壊死をきたすため、緊急手術が必要になります。
大人と同様に子どもも膀胱炎や尿道炎になることがあります。子どもの場合、陰部の汚れ、下着やおむつの汚れから感染することが多いですが、まれに膀胱尿管逆流症などの病気が原因であることもあります。
膀胱内のおしっこが膀胱に充満しているときや、排尿時に腎臓や尿管に逆流する現象です。自然消失することもありますが、自然消失の見込みが少ない場合や、膀胱炎や腎盂腎炎を繰り返す場合などには、手術が必要になることがあります。